長壽寺の一角に小さな句碑があります。
40年ほど前に作られたものなので、文字が見えにくくなっていますが、
「近江なる 檜物の里のかば桜 花をばわきて折る人もなし」
と記されています。これは、新撰和歌六帖という和歌集に記された
藤原光俊(1203-1276年)という歌人の歌です。
長寿寺のある東寺地区は、かつてかば桜の檜物が特産品であったと伝えられています。
その歴史を忘れることがないように、そして今後も語り継がれるようにと、
長壽寺に句碑が設置されたのではないかと思います。
小さな句碑ですが、寄進された方の想いが伝わるようです。