長壽寺だより

裏堂の仏様
2018.11.10

多くのお寺には、裏堂と呼ばれる空間があります。

お寺によって用途が異なるのかもしれませんが、

長寿寺においては、法要などで使う道具を保管する

場所として作られたようです。

いまは、3体の仏さまを安置していますがこれは、緊急避難的に

おまつりしていたのがそのまま定着してしまったようです。

平安時代に作られた聖観音菩薩です。かつては激しく破損していましたが、

30年ほど前に修復され美しいお姿がよみがえりました。

鎌倉時代に作られた地蔵菩薩です。座っておられる木造のお地蔵様

としてはかなり大きな仏さまになるのではないでしょうか。

左手にもっておられるのは宝珠、右手の杖は錫杖(しゃくじょう)

といいます。

長寿寺中興の祖と伝わる、藤岡聖珊というお坊さんです。

どういった方なのか、詳しいことは伝わっていませんが、

頭にかぶっておられる布(天台宗では帽子といいます)

の被り方からいくと、天台宗においてかなりの地位にいた

方なのではないかと思っています。