長壽寺だより

秘仏と懸仏(かけぼとけ)
2019.01.17

秘仏の仏様のおまつりの仕方にはいくつかのパターンがあります。

多くみられるのは、ご本尊を同じお姿の仏像(お前立ち)をお厨子の

前に安置するものですが、長壽寺はこの形式をとりません。

長寿寺ではお厨子の前に鏡を配置し、さらに内陣の結界上部には

お厨子の中のお姿を描いた円形の板(鏡板)を吊るします。

「懸仏(かけぼとけ)」といわれるこのおまつりの仕方は、

神仏習合の考え方を踏まえたもので、秘仏をおまつりする形式としては

大変、古いものになります。

お厨子の中を表すこの懸仏ですが、ご本尊の子安地蔵菩薩は真ん中に、右は聖観音菩薩、左は毘沙門天が描かれています。

ちなみに、全国で一番、懸仏が多く残されているのが滋賀県だそうですよ。