長寿寺本堂には1000年前の宮大工さんが施した見えない
建築技法がいたるところに見られます。
その一つが「あげずみ」
本堂の赤丸部分の梁をよくよく見てみると・・
梁と梁の間(赤線の間)が右の方がすこし広くなっています。
実は、長寿寺の屋根を支える梁(はり)は平行ではなく
本堂中央から外側に向かってほんのわずかですが上向きに傾斜しています。
この技法が「あげずみ」。
梁を平行にしてしまうと人間の目には屋根が下がって重苦しく見えてしまうそうです。
ですので、1000年前の宮大工さんたちは屋根を支える梁を上向きに傾斜させる
ことで、目の錯覚を利用し、軽やかに見える屋根を作りあげたのだそうです!
ちなみに、梁を上向きにする角度は宮大工さんたちの経験によるものとのこと。
何代にもわたり引き継がれた宮大工さんの経験が長寿寺本堂にも生かされていた証拠です。