当寺の秘宝 地蔵曼荼羅(複製)を本堂で初めて公開しています。
室町時代に作られたとされる曼荼羅(仏さまの世界観を描いた図)です。
六臂(六本の腕)のお地蔵様を中心に、約1万2000体の小さなお地蔵様が描かれた
日本で唯一、きわめて異色を放つ曼荼羅です。
そもそもお地蔵様が六臂で描かれることはなく、像としては京都の智恵光院さんに現存するものが
唯一とされています。
曼荼羅として六臂のお地蔵様が描かれるのは、日本でおそらくこの一枚のみだと思われます。
そして、周囲に描かれた1万2000体の小さなお地蔵様。
すべて手描きされており、最下段のお地蔵様は立ったお姿で、宝珠と錫杖を持ったお姿で描かれて
います。
相当な手間と時間を費やして作成された曼荼羅です。いまとなってはどのような祈りが込められた
ものかは分かりませんが、お地蔵様の本願「この世の苦しみから人々を救う」という願いがこもって
いるに違いありません。