長壽寺だより

地蔵曼荼羅を初公開しています(~11月30日まで)
2020.11.01

当寺の秘宝 地蔵曼荼羅(複製)を本堂で初めて公開しています。

室町時代に作られたとされる曼荼羅(仏さまの世界観を描いた図)です。

六臂(六本の腕)のお地蔵様を中心に、約1万2000体の小さなお地蔵様が描かれた

日本で唯一、きわめて異色を放つ曼荼羅です。

 

そもそもお地蔵様が六臂で描かれることはなく、像としては京都の智恵光院さんに現存するものが

唯一とされています。

曼荼羅として六臂のお地蔵様が描かれるのは、日本でおそらくこの一枚のみだと思われます。

 

そして、周囲に描かれた1万2000体の小さなお地蔵様。

すべて手描きされており、最下段のお地蔵様は立ったお姿で、宝珠と錫杖を持ったお姿で描かれて

います。

 

相当な手間と時間を費やして作成された曼荼羅です。いまとなってはどのような祈りが込められた

ものかは分かりませんが、お地蔵様の本願「この世の苦しみから人々を救う」という願いがこもって

いるに違いありません。