本日、4月8日はお釈迦さまがお生まれになった日です。
長寿寺でも釈迦如来座像を内陣におまつりしています。
参拝に来られる方とお話ししていると、「人生は一度きりで
死んだらもうそれで終わりだと思っている。」とおっしゃる方がおられます。
その通りなのかどうなのか、実際のところ、私にはわかりません。
ですが、ほとんどの宗教は「死んでしまってもそれで終わりではない」と考える
ところからスタートします。仏教では、お釈迦さまが「輪廻」の思想を
説いておられます。
ある大きな決断をするときに、「人生は一度きりだから悔いのない決断を!」と考えると
なかなか決められないものです。
ですが、「輪廻のなかで我々が同じ決断を無限に繰り返すとするなら、その決断の内容に
納得できるのか?」と考えると一定の方向性が見えてくるのではないでしょうか。
これは、お釈迦さまの説かれた六道輪廻の思想とは違うのかもしれません。
けれど、人生の決断をするときには、本堂の穏やかなお釈迦さまが「その決断で納得できるんか?」
と問うてくださっているように私には思えるのです。
(お厨子の奥におまつりしているのが釈迦如来です。)