陶板地蔵曼荼羅とは・・・2023.02.11

当寺には室町時代に描かれたとされる「地蔵曼荼羅」があります。

六本腕のお地蔵様の周囲に約1万2000体の小さなお地蔵様を描いた

日本で唯一の極めて特異な曼荼羅です。

大変破損の激しかったこの曼荼羅ですが、一昨年、クラウドファンディングにて信心の

みなさまのお力添え、そして修復師の藤本松雲堂さまのご尽力により数百年ぶりに美しく

修復できました。

この曼荼羅をいつでも拝んでいただけるよう、そして目の不自由な方にも

曼荼羅を感じていただけるようにと陶板にて立体に複製し、触れることが

できるようにしたのが「陶板地蔵曼荼羅」です。

平面の仏画を立体に再現するのはたくさんの課題を乗り越えなければなりません。

その難題に並々ならぬ熱意をもって取り組んでいただいたのが、世界の文化財や美術品の

セラミック複製を手掛けられる大塚オーミ陶業株式会社さまでした。

地蔵曼荼羅の修復、そして陶板地蔵曼荼羅の製作にはたくさんの方の尽力と語りつくせない

ドラマがありました。

お参りの際にはそんなお話もお伝えできればと思っています。

左)陶板地蔵曼荼羅完成の慶讃法要の様子  右)掛け軸の地蔵曼荼羅と陶板地蔵曼荼羅

 

曼荼羅の中心におられる六本腕のお地蔵様

 

周囲の小さなお地蔵様。輪郭が盛り上がっているのが分かりますでしょうか?